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鉄道模型用語 ア行〜サ行

ア行

【アーノルトカプラー】
国内外を問わず多くのNゲージ車両で使われているカギ型の連結器。ドイツのアーノルト社が開発したもの。

【アンテナ】
電波を受信したり、発信したりするための装置。列車無線など安全上の理由や電話・衛星放送など乗客へのサービスを目的に設置されており、車両の個性を表現する要素の一つとなっている。

【一体成型】
主に樹脂製の製品で分割されることなく一つの部品として製造されている状態を表す。

【色差し】
製造上の理由などで本来と異なる色となっている部分を塗装することで、細部のディティールなどを実物と同じ色にすること。

【インジェクション成型】
プラスティック製品の製造法の一つ。金型と呼ばれる型の中へ溶解した樹脂を高圧力で流し込んでパーツを形成する。

【インレタ】
インスタントレタリングの略。文字や模様が印刷された透明フィルムで、上からこすりつけることで模型に転写して用いる。

【ウェザリング】
模型の塗装技法の一つ。実物に見られる退色、汚れ、サビなどを表現することでよりリアルに見せるために用いられる。

【ウェイト】
重り。動力車の線路への密着を高めたり重心を低くして脱線しにくくするために各車両へ取り付けられる。

【エアブラシ】
塗装やイラストの着色で使用される道具。

【エッチング】
金属加工技術の一つで、酸で腐食することにより表面に凸凹をつけたり任意の形に抜いたりする方法。

【エンドレス】
鉄道模型では線路配置を指す言葉で、起点・終点を繋げて終わりなく列車が走り続けられるようにしたもの。

【屋上機器】
車両の屋上に設置されている機器の総称。クーラー、ベンチレーター、パンタグラフなど。

【お座敷運転】
家庭などで道床付き線路を直接床に敷いて鉄道模型の運転を楽しみ、終わるたびに分解して片付けること。固定式レイアウトは収納スペースなどの問題があり、お座敷運転が日本では最も一般的な鉄道模型の楽しみ方といえます。「フロアーレイアウト」とも呼ぶ。

【お立ち台】
鉄道模型をディスプレイする目的で作られたジオラマ(情景模型)。走行を前提としていないものを指すことが多い。

【オプションパーツ】
好みによって取り付けの取捨選択ができる部品。鉄道模型では車両製品と別個に販売されているものを特に指すことが多い。


カ行

【貨車】
人間以外のもの、つまり貨物を運搬する目的で製造された鉄道車両。

【カッターナイフ】
模型工作だけでなく事務用などにも広く用いられている折刃式のナイフ。

【カプラー】
車両の連結器。

【カラーバリエーション】
同一系列の車両で塗装が異なる様を指して用いられる言葉。

【緩急車】
主に編成端に連結される車掌室の設備を持つ客車。

【貫通型】
前面に貫通路が設けられた電車・気動車の先頭車。複数の編成が連結された際の通路や、地下鉄乗り入れ車などでは非常時の非難路として用いられる。

【貫通扉】
貫通型車両の前面に設けられる扉を指す。

【軌間】
敷設されている左右2本のレール内側の間隔。

【機関車】
客車や貨車を牽引する目的で製造された、大出力の動力を搭載した車両。日本では主に蒸気、ディーゼル機関、電気を動力源とするものが用いられている。

【キット】
未組立のパーツ状態で販売されている商品。ユーザーが購入後に組み立てる必要があり、その過程で自分の個性を盛り込むことができる点が魅力の一つである。

【気動車】
内燃機関を動力として自走する客室(荷物室)を備えた鉄道車両。日本ではディーゼル機関によるものが主流。

【基本セット】
実物では長い編成となっている列車を製品化する際に購入しやすくするため、その列車の雰囲気を味わうのに最低限必要な車両・両数をセレクトした車両セット。概ね3〜8両程度がセットされており、増結セットや単品を追加することで実物と同様の編成を再現できるようになっている。

【客車】
乗客を乗せて運搬するための鉄道車両。特に機関車による牽引を前提に製造された車両を区別して用いられることが多い。

【ギャップ】
隙間、溝。Nゲージではレールに流れる電流を遮断するために設けた隙間や絶縁部分を指すことが多い。

【クーラー】
冷房装置。Nゲージでは屋上に設置されている室外機を特に指して呼ぶことが多く、様々な形態が存在することから車両の個性を表現するポイントとして注目されることが多い。 【クイックヘッドマーク】
KATOが近年の機関車・電車製品に採用している交換式のヘッドマークのこと。ヘッドマーク裏面に鉄板を装着し、機関車前面内部のマグネットの力で装着する構造。接着することなく気軽に様々な列車のヘッドマークを再現することが可能。

【クリアー】
模型では透明の塗料を意味して用いられることが多い。光沢を調整したりデカール・インレタを保護する目的で使用される。

【クリアケース】
透明のプラスティックで作られた容器。Nゲージでは単品販売の車両や小パーツの包装に用いられる。

【黒色車輪】
黒染車輪とも呼ばれるメッキ表面が黒っぽい色で着色された車輪。従来の銀色車輪が持つギラギラした金属光沢が模型の実感を損ねるという声に応え、現在では各メーカーが採用。TOMIX・KATOではオプションパーツとしても販売している。

【クロッシングレール】
文字通り交差した線路で、特にポイントとは異なり列車を方向転換するための可動部分を持たないものを指す。

【ゲージ】
軌間。

【ケーディカプラー】
米国ケーディ社が開発した連結器。自動連結器を模したコンパクトな外観とアンカプラー線路を用いた自動開放機能が特徴。

【交流】
電流・電圧の正・負が時間と共に変化する電気。鉄道では東北、九州、北陸などJRの地方幹線で電源として多く用いられる。

【固定式レイアウト】
レールを台座に固定し、周囲にシーナリーを再現したレイアウト。設置場所に固定され、収納・運搬が考慮されていないものを区別して呼ぶ場合もある。

【ゴム系接着剤】
合成ゴムを用いた接着剤。Nゲージ製品の塗装やプラスティック表面を侵さないため、機関車のナンバープレートなどの固定に適している。

【コンバージョンキット】
既存のキット・完成品を用いて改造することを前提に販売されているパーツ・キット。

【コンプレッサー】
圧縮空気を作る装置。実物の鉄道車両ではブレーキやドア、空気バネを動作するために設置されている。模型の世界では塗装用エアブラシのエアー供給に使われるものを指す。


サ行

【サンドペーパー】
紙やすり。模型では単にペーパーと呼ぶことが多い。紙に粒子状の研磨剤を付着させたもので、様々な目の粗さ・細かさのものが発売されている。

【シーナリー】
鉄道模型の世界では鉄道路線の風景を意味する言葉で、特に山や川、草原など自然物を指すことが多い。

【ジオラマ】
ベース台の上に地形、道路、建物、フィギュアなどを配置して風景の一部を切り取って再現した情景模型。鉄道模型では得に走行を前提してとしていないものを指して呼ぶことが多い。

【室内灯】
客室内の照明を再現するために組み込む照明ユニットを意味する。ほとんどの車両はオプションパーツとして販売されているものをユーザーが取り付ける形となっているが、一部に取り付け済みの状態で販売されている製品もある。

【下廻り】
床板、床下機器、台車、スカートなどをまとめて呼ぶのに使う言葉。走行装置.だけを指して使われる場合もある。

【下枠交差型パンタグラフ】
菱形の一般的な形状のものと異なり、下側半分を交差させた形状のパンタグラフ。設置スペースを小さくするメリットがある。

【地面】
鉄道模型では車両模型に対し、ジオラマ、レイアウトなどシーナリーが表現された情景模型を指して呼ぶ場合に用いられる。

【車両セット】
複数の車両を一まとめにした状態で販売している商品。新幹線など編成単位で運転されている車両を購入するのに便利な販売形態である。

【車輪】
車両がレールと接する円盤状の部品。レール上を転がることで摩擦を小さくし、大重量の鉄道車両を動かすことを可能としている。鉄道模型ではライトや動力のエネルギー源である電気が車輪を通して流れており、快適な運転のためには常にキレイにしておく必要がある。

【集電板】
鉄道模型で電気をライトやモーターへ伝えるための金属部品。主に板状のものを指すが、製品によっては線状・スプリング状のものも存在する。

【瞬間接着剤】
シアノアクリレート系接着剤。硬化時間が非常に速く、強い接着力を持つ。ただし、接着部分の周囲を白化させる場合があるので完成品を取り付ける用途などには向いていない。

【蒸気機関車】
石炭や重油などを燃焼させて水を加熱し、発生する水蒸気の圧力を動力源として稼動する機関車。鉄道誕生以来長く用いられてきたが。日本では一部の保存車両を除き営業運転からは退いている。

【常点灯】
Nゲージ車両のライトを停車中でも点灯させ、スピードにより明るさがほとんど変化させないようにすること。一昔前では難しい技術であったが、現在は各メーカーが工夫を凝らして実現している。

【シングルアーム式パンタグラフ】
昇降部分が一本の太いアーム状になっているパンタグラフ。コスト面や降雪時対策として近年の車両で多用されている。

【信号炎管】
列車の運転室の屋上に設置された発炎筒で、運転士が非常事態を発見した時に対向・後続の列車に停止信号を送るために用いられる。

【伸縮式カプラー】
Nゲージ編成の外観を実車に近づけるため、直線上では連結面間隔を狭め、曲線状のみ車体同士の干渉を避けるため広がる機能を持つ連結器。

【真鍮】
模型工作でよく用いられる銅と亜鉛の合金。鈍い金色でほどよい硬さのため工作しやすい金属素材である。

【真鍮キット】
真鍮を素材として用いたキット。エッチングによってディティール表現された状態で販売されていることが多い。生産数や表現上の理由からプラスティックでの製造がそぐわない車種などの製品化でよく用いられる。

【スカート】
鉄道では先頭車の前面下部、連結器廻りに設けられたカバーのことを指す。

【スケール】
実物に対する模型の大きさの縮尺。日本のNゲージでは在来線などで採用されている1/ 150が主流。新幹線や外国型では1/160が用いられている。

【スタートセット】
スタートキットとも呼ぶ。車両、レール、パワーパックなど鉄道模型を始めるのに最低限必要なアイテムをセレクトしてセットにしたもの。TOMIXのベーシックセットやKATOのスターターセットなどが代表例。

【スチロール樹脂】
プラモデルやGMキットなどで用いられているプラスティック、つまりポリスチレンを意味することが多い。

【ステッカー】
紙や、フィルムに文字・模様を印刷し、予め裏面に貼り付け用の粘着剤を塗布したもの。

【ステンレス】

耐食性の高いクロム鋼。鉄道車両においては塗装を省略できるため、現在では軽量化・コスト削減を目的に新型車量の多くが車体にステンレスを使用している。

【ストラクチャー】
鉄道模型の世界では駅や、住宅、商店など構造物全般を指す。

【スノープラウ】
雪国を走る車両などに設けられている車両前面下部の排雪装置。スノープロウと表記される場合も多い。

【前面】
電車・気動車・機関車で編成の先頭となる部分。多くに場合運転台やヘッド・テールライトを備える。車両のイメージを左右する部分でもある。

【先頭車】
電車・気動車で運転台を備える編成の先頭となる車両。

【増結セット】
別項の基本セットに追加して実物通りの編成を再現するための車両を一まとめにしたもの。

【側面】
車体の左右両側。プラキットの部品単位から側板(がわいた)と呼ばれることも多い。